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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第25回

2021.11.09

10月はコロナの新規感染者も減少し、法事についても思案中の方が実施するというケースも増えてきました。

まだ油断しきれる状況ではないとはいえ、今まで程の切迫感や恐怖というのも和らいできた印象です。

経口薬開発のニュースも耳にするようになり、来年こそは施餓鬼・盂蘭盆会ともに緊急事態宣言下で行わなくても済むことを期待するところです。

今年の10月はペット供養の日程変更、合格祈願法要と、今までと少し違う行事を行いました。

ペット供養のほうは従来隔年の秋彼岸中に実施しておりましたが、今回は参拝者分散ということで移動させてみました。

結果としてはこちらはかなり落ち着いて法要に向かえたので、良かったのではないかと思っております。

また、毎年行うことも一定のニーズはあったので、それも満たせたかなとは思っております。

合格祈願のほうは周知のタイミングがあまり良くなかったものの、お申込みをいただきました。

彼岸には、昨年からやって欲しかったという声もありましたが、以後は毎年の実施ですので、受験にぶつかる場合はご相談ください。

これまで当山からのお便りは年3回ということで、どうしても間隔が空いてしまい、頭に残りにくい場合もありましたが、こちらも5回程度へ増やすことも考えております。

それに伴う企画についても思案中ですので、いずれこちらでご報告できるかと思います。

 

そして、今月の法話です。

代交代してかれこれ1年半程度が過ぎたわけですが、祖父からの3代(一時的なものを入れると4代ですが)、全て寺一本に専念というわけではありません。

祖父はここへやってくる前から外に仕事を持っており、父も別の仕事があったものの急遽呼び戻されることになったと、どちらかというと住職を引き受けるのは後からということになります。

私の場合は一人っ子であったこともあり継承が既定路線でしたが、大学院を出てからは外の仕事を持っています。

先代2人とは状況が違い、別の仕事のほうが後からきたもので、無理やり並列させる必要もなく、せめて仏教学系の研究職などというほうが適切だったのかもしれません。

しかし、こうした場所で生活していてもあまり浮世離れしていないというのは、利点のひとつとも思うところなのです。

元々、中国中世における仏教への迫害の際も、禅宗と浄土教系は労働を容認していたことから影響が小さ目だったといわれます。

問題は税金逃れで出家した人などが多かったことではありますが、世俗の人と同じように働くことというのは現代の僧侶にとっても無価値なこととは思いません。

どのようなことを考え、どの程度の労力を要し、どのように生活しているかなど、価値観を共有できなければ、様々な面ですれ違いが起こりうると思うのです。

とはいえ、今の仕事は10年程度テレワークなので、負担は小さいですし、寺務をある程度優先できるという点ではかなり優遇されてはいるのですが。

そういう点を考えると、兼業が伝統のようになっていることも悪くはないような気がしています。

あまり俗っぽくなりすぎるのも寺の性質上あまり良くないとは思うのですが、良い意味で世間に溶け込んでいるのは悪いことではないとは思います。

そのあたり、うまくバランスをとりつつ今後も勤めに励んでいければと思う次第です。

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