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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第16回

2021.02.01

2021年も1月が経過しましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。

先月からお参りを見合わせている方も多いようなので、良い機会とばかりに本堂清掃を進めております。

第一京浜に面しているためか、正面のガラスの汚れが排気ガスで深刻なのに加え、経年の汚れが随所に溜まっておりました。

年末に本堂裏の物置の整理を行ったものの、人類が嫌悪する例のアレの残骸などが酷かったのもあり、全体的な手入れの必要を感じてプロの手を借りることとしました。

結果としては、新築同様とはいきませんが、かなりの成果があがったように思えます。

磨りガラスなのでそこまで変わらないかと思っていた部分も、ずっと光を通すようになりました。

それと同時にさらなる不要品が出たので、それを回収に出しつつ、表に出てしまっていたものを一部物置に回すことができました。

個人的にはかなりスッキリしましたし、これに天蓋が返ってくると、また良い本堂になるのではないかと期待しています。

施餓鬼はどこまで実施できるかわかりませんが、そこまでにより整備を進めていければと思っております。

そして、今月のお話です。

年明けから見慣れない方のお参りが少々増えました。

先代は不審者も多いのであまり好意的ではなかったようですが、近年は牛供養塔が文化財となったり、御朱印作成などで、一般のお参りも増えているような印象です。

実際にこれまで困った方もいたので考えようではあるのですが、個人的にはあまり悪いこととは思っておりません。

そんな中、当山が受験に御利益があると評判だということでお参りに来た方が複数いました。

どこでの話かと尋ねたのですが、人づてということで直接的な発信元はわからないようでした。

私の推理としては、おそらく当山に入っていた某企業の御息女のところが起源ではないかと思います。

ただ、その子はとてつもなく優秀だったので、むしろ神頼み(仏様ですが)にせず努力を評価してあげて欲しいのですが、何かご両親的に思うところがあったのかも知れません。

藁にもすがりたいこの時期ということで、お参りにこられた方の気持ちもよくわかりますが、それぞれ全く関係ないところで広がっていることから、都市伝説の発生源をひとつ見たような印象です。

ちなみに、当の私は中学受験は失敗(やる気が本当に皆無だったので)、高校受験は「まあいいか」レベルという微妙なところです、まさに中道といったところでしょうか。

とはいいつつも、高校受験も「もう勉強したくない」ということで付属校を片っ端から受けて、まあ人に言っても恥ずかしくはないなという成果なので、あれだけ適当にやった中むしろ上出来といったところでしょうか。

高校は楽しかったとは言いがたいですが、良い出会いもあり、通常の半分以下の労力で大学までそのまま上がれたのは、逆に下手に中学受験通らなくて良かったと強く思う次第です。

総合的に見ると、御利益がないとは言い切れないですね。

それを妙にPRするつもりは今のところ特にないのですが、祈願法要などは御希望あれば承ります。

あまり明示していないだけで、新車の安全祈願やら人形供養やらもこれまで執り行っています。

ただ、神頼みの前にやるべきことはやっておくというのは重要です、最後まであがくのも馬鹿に出来ません。

私は理系がさっぱりだったのですが、母校の数学の問題に、なぜか直前に説いた問題が出るという偶然がありました。

人事を尽くして天命を待つではないですが、祈るのは最後の手段にしたほうがいいかも知れません。

それはさておき、受験生だとあまりビジョンもなくとにかく偏差値の高い学校という意識があるかも知れませんが、そこでの過ごし方や出会いも大事ではないでしょうか。

盲目的にむやみやたらに上をというのは、悪いことでもないとは思いつつも、貪りの炎が見て取れる印象です。

学校が100校あれば100校の環境があるわけで、進学などの実績を考えると少しでも上といきたいかも知れませんが、別のところでも別の世界が広がっています。

兄弟がいて感じがわかるからそこがいい、なども良い選択であると思います。

実際入ってみて何だここはと後悔するよりはよく見て調べてフィットする環境であることが重要に思えます。

無理して上に食らいつくのも立派かも知れませんが、そこでストレスを抱えてつぶれてしまえば何にもなりません。

将来に関わる重要な決定だからこそ、一旦は火を消すように気持ちを静め、冷静に判断していくことも忘れないでいただきたいところです。

とはいえ、檀信徒の皆様の御子息・御息女においては一番の結果を期待してしまうところです。

もし神頼みをされた方は方々への御礼参りをお忘れ無きようお願い致します。

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