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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第11回

2020.09.05

夏の暑さはまだ引きずっておりますが、9月に入り、何かと規制規制で始まった上半期も終わろうとしております。

このような状況下で晋山を行いましたが、状況的に何かと先延ばしになっておりました。

檀信徒の皆様に正式なご挨拶はいまだに出来ておりませんが、先月末の部会で近隣寺院に向けてのものは済ませることができました。

彼岸前までにその他関連寺院の挨拶回りをしつつ、境内整備をもう一歩進めておこうというところです。

過日のお知らせにも記しておりますが、彼岸までに行いたいのは地蔵堂の足下と手水場の整備です。

墓所も本来なら足下を入り口付近のように一新したいところですが、なかなか難しいところもあります。

そちらもゆくゆくは整備していきますが、目についたところや違和感のあるところで早めの対処が可能な部分をまずは進めていく予定です。

防疫面も含めてより一層、安全・安心な場とすることができればと思っております。

なお、オープンにしていないところでは、オリジナルの散華(法事のときに撒いているもの)と御朱印についても企画が進んでいます。

いずれ、インスタグラムなどで公開すると思いますので、しばらくお待ち下さい。

インスタグラムといえば、旧盆で好評だった花手水も再度実施予定です、ぜひご覧下さい。

そんなわけで、9月の法話へ移らせていただきます。

先日、作業着ショップのワークマンの社長のインタビューをネット記事で読みました。

作業着といいつつも近年は機能性などで一般のファッションとして通用するものなどもあるようですが、それは置いておくとします。

こんなご時世にありながら業績好調であることも驚く内容ではありますが、働き方などのスタンスについてなるほどと思うところがありました。

その中で目についたもののひとつに「何でも出来るスーパーな社員はいらない」という内容がありました。

大雑把にいいますと、「何でも出来る人優秀でいいが、それを引き継いだりすることで過剰な負担がかかったりして逆に邪魔になってしまう」というようなものでした。

この観点は仏教で言う「中道(ちゅうどう)」に通じるところがあるなと思うのです。

中道とは読んで字の如く、どちらか一方に偏らないことです。

仏教では特に楽にも苦にもよらない「八正道(はっしょうどう)」による修行のことも指します。

仕事をしている以上、あまりにも出来なすぎても良くないのは当然ですが、出来すぎても悪影響が生じる、結局は普通であることが、生活面などを考えてもベストといったところでしょうか。

そして、9月といえば秋彼岸ですが、中日の秋分の日も太陽はどちらにも偏らない真東から真西という軌道をとるということで、この中道の教えを示しているともいいます。

いつもお会いするお檀家様の中には仕事が厳しすぎて精神衛生上良くないというレベルまでいっている方はお見かけしませんが、ちょうどこの彼岸の時期、無理のない中庸を意識してみてはいかがでしょうか。

完全にこれまで通りとはまだいきませんが、当山でも衛生面などについてはしっかりと対処を心がけております。

ご無理やご不安のないようにしていただくのが一番ですが、可能な限り多くのお檀家様とお会いできるのを楽しみにしております。

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