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檀家信徒

【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第4回

2020.02.08

早いもので、年明けから一月が経過しました。

受験シーズンに入るとともに、異様な寒さも押し寄せてきました。

思い返すと、もっとも寒いのは12月や1月より2月ですね、私も高校受験の時には、前日に雪が降ったということがあったような気がします。

檀信徒の皆様の中にはお子様・お孫様が受験という方もいらっしゃることと思います。

そうした方につきましては、ぜひとも来月のお彼岸では良い知らせとともにお参りいただきたく思っております。

また、お知らせのほうにも書きましたが、先月のお知らせ通り、客間が全席椅子席となり、本日が新スタイルになって初の法要でした。

法要の際、ご感想・ご要望をいただければ幸いです。

当山の本堂などは木造につき、100年程度は手直ししつつ使えるものということです。

本堂のみならず、境内全体の手直しについては少しずつ進めてはおりますが、こちらが気づいていないところもあります。

こうした点については皆様のご意見もお伺いしたいところですので、また施餓鬼の際などにアンケートをとる予定です。ぜひご協力ください。

さて、ここからが法話パートです。

先月は「慈悲」という言葉についてということで締めましたが、予告通りとさせていただきたく思います。

お経にも出てくるこの「慈悲」について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。

おそらく「情け」や「温情」のような感じかと思います。もちろん、その通りお使いいただいて大丈夫な言葉です。

しかし、そこで終わると完結してしまうので、仏教的なお話を続けさせていただきます。

仏教語辞典でも上記の意味はありますが、同項目を見ますと「衆生に楽を与える慈と、衆生の苦を抜く悲のこと」とあります。

つまり、日本語的にはそのイメージはないかも知れませんが、この2文字は「需要」のような同義の言葉を重ねた熟語になります。

また、仏の慈悲、つまり阿弥陀様の慈悲というものは、我々の苦しみを自己の苦しみとするといいます。

この「他人の苦しみを自分の苦しみとすること」、この共感といいますか他人と同調することといいますか、これは思いやりの精神に他ならないと考えております。

思いやりの精神というものは、生きていく上で根底にあるもののひとつといえるでしょう。そうした精神があるからこそ温かい世の中を形成できるのだと思います。

今までも檀信徒の皆様とお話する中で「年のせいか足腰が痛い・不安がある」ということを伺っておりました。

これに共感がなければただ言葉が流れるだけですが、そうした心持ちがあるからこそ、墓所の整備を進めたり、客間を刷新しようという考えが出てきます。

我々は仏様のように何でもお見通しというわけにはいきません。言葉を交わしていくことで、このような気持ちを育んでいけたり、気付きがあったりするのだと思います。

今年は珍しく1月に葬儀がありませんでした。これが1年2年と続いてくれるといいのですが、なかなかそうもいきません。

そうした場では私はお勤めをする側ですが、親しい方を亡くされたお檀家様と同じ心持ちで、真摯に取り組んでいるつもりです。

それが可能なのも、皆様と古くからおつきあいをさせていただき、よく見知っているからこそと思っております。

いつ当山の檀信徒となったかわからないくらい歴史のある家の方もいらっしゃいますが、当山にお参りいただいている皆様とのご縁は全て良縁です。

こうしたご縁だからこそ、大事にしたい、もっと色々なことをお話して知りたい、これは常日頃から思っていることです。

その積み重ねがあるから、皆様と同じ気持ちでお勤めができるわけです。

近年は檀家制度についてもネガティブな意見をお持ちな方も多いようですが、私はそうは思っていません。

ずっと付き合いがあるからこそできること、感じられることも多いと思いますし、そこから共感し合えることも生まれてくると思います。

来月はお彼岸ですので、お参りいただいた際、また皆様と色々お話できることを楽しみにしております。ぜひ良いお話をお聞かせ下さい。

そんなわけで、来月はタイムリーに「お彼岸」をテーマにさせていただく予定です。また月頭一週間くらいにこちらチェックしてみてください。

法要予定日
●2月
9日  11時
15日 11時
23日 12時半
24日 11時

●3月
7日  11時
14日 11時

●4月
4日  11時
5日  11時

●6月
7日  11時
21日 11時

●10月
4日  11時

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