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掲示板の言葉 vol.3 「ネヴァーマインド」

2023.01.17

2023年初回は少々遅れてしまいました。

皆様は書初めはされるでしょうか。

私は行事として行うようなことはないのですが、5日から法要があったので塔婆が書初めです、大体、毎年これです。

今でもまったく上手に書けないのですが、10年ほど前よりは大幅にマシになりました。

たとえるならアメーバから北京原人くらいまで進化したくらいでしょうか、まだ現生人類までは遠いです。

そんな年始というわけで、家内の書道教室もそれなりに日数が経ってから開始となりました。

そうした事情もあり、今回は住職の字です、下手なのはそのためです。

言い訳はいいとしまして、意味は誰でもわかる通り「気にするな」ということです。

何かが色々気になるのは煩悩や執着によるものです。

承認欲求なども同じカテゴリのことでしょう。

そうしたものを気にしなければ生き方は楽になってくるものです。

また、仏教の考えを見ていくと「人間ではどうしようもないことだらけ」というところに行きます。

「四苦八苦」という言葉はよく法話で出しますが、その「四苦」にあたる「生・老・病・死」、これは確かにどうにもなりません。

対処としては運動をしてみる、食べ過ぎない、確かに効果はあると思うのですが、スピードを緩めるにすぎません。

ジョージ・ワシントンも「心配とは、取り越し苦労をする人々が支払う利息である」という言葉を残しています。

では、すべてをあきらめてどうでもいいやとするか、そうも思いたくないところでしょう。

「杞憂」的なことをいつも考えているのはまったくの無意味です、空は落ちてきません。

しかし、色々な物事の根源を考えるのは大切なことです。

仏教には「諦観」という言葉もあります。

これは今でいう諦めてしまうことではなく、元々は「明らかにする」の意です。

何か嫌なことなどがあったとしても、それをしょうがないで終わらせてしまうのではなく、原因を「明らかに」して解決の方法も見出せるのです。

些末なことや気にしてもしょうがないことはあります、それはいいとしても、様々な原因や根本については逆によく考えてもいいのではないでしょうか。

さて、本来はこの言葉は2月に使いたかったものです。

私世代の『ネヴァーマインド』といえば、カート・コバーンが率いたニルヴァーナです。

「ニルヴァーナ」とは「涅槃」のことです、なので涅槃会のある2月と思っていましたが都合で1月前倒しになりました。

ちなみに、カート・コバーンは仏教(チベット系?)を信仰していたようで、葬儀には僧侶も呼ばれたということです。

そちらの忌日は4月5日、花祭りの時期ですね。

そんなわけで2月連続で余計な思い出話つきでしたが、来月はまた別の言葉を紹介できればと思います。

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