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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第70回

2025.09.01

暑さ寒さも彼岸までといいますが、どうやらこの暑さは10月まで続くようです。

僧侶の衣は5月~9月が夏服とはいいつつも、これでは4月~10月くらいまで拡大しそうです。

本来はルールに沿ってというところではありますが、近年はさすがに色々調整しているところが多いようです。

私も施餓鬼は夏、十夜放生会は冬、という使い分けをしておりますが、その間はちょっと曖昧です。

私と皆様が座っている場所でも差がありますし、何らかの活動をしているのと座っているだけも違いがあります。

なので、少し涼しいからと冬の衣で法要に出ると大変な暑さに見舞われることもあります。

春秋の衣チョイスもなかなかに難しいので、暑さが10月まで続く分には夏服一択というのはいい基準かもしれません。

とはいえ、加齢のためか寒さのほうが堪えるという事実もあるのですが。

先のお知らせにも記しましたが、暑さもあり舗装作業が遅れております。

秋彼岸までにはと思ってはいましたが、私が作業するわけでもないので無理にはできません。

進捗につきましては当サイトやSNSのほうでお知らせしますのでご確認ください。

このように残暑という概念がなくなりそうな今月の法話です。

今月は個人的にもう一つイベントがあります、社労士事務所の開業です。

合格から1年もフラフラしていたわけではなく、研修等が複数あり、最速パターンでも9月1日登録・開業という事情があります。

その分、事務的な準備はバッチリのつもりでしたが、研修の内容次第で、というようなところがあったり、後になって良い閃きがでたりとで思ったより差し迫りました。

内容が難解で本を複数読んだりと思い悩んでいたことがちょっとした相談であっさり解決できたりと、何とも言えない迷走もありました。

開業届や青色申告の申請あたりはまさにそうでした。

個人事業主の本を読んで色々手続きに不安を覚えていましたが、税理士の先生に相談したらあっさりと引き受けてもらえたわけです。

コストはかかるとはいえ、それだけで準備の日程に一週間以上は余裕が出たような気がします。

ここで専門職の強さを感じるとともに、私も士業としてそのレベルに達さねばならないということを自覚せざるを得ませんでした。

そんなときにふと昔、何気なく入ったラーメン屋のラジオで聞いた言葉を思い出しました。

浄土宗ではなく弘法大師の言葉なのですが「心を楽にする秘訣は弱みをさらけ出すことである」。

検索してみたところ出てきはしましたが、解説が違ったような気がしますので番組自体は別かもしれません。

自分の弱みを自覚して周囲に助けを求めたりすることは、一見すると恥ずかしいかもしれません。

「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の通りわからないことを質問する、できないことに助けを求めるというのは重要なことです。

浄土宗も根本で見るとそのような内容といえます。

自力で成仏は困難であるが故に阿弥陀様の慈悲に縋るわけです。

僧侶の資格取得から20年強、業界では若手扱いですが一般社会では中堅よりさらに上。

とはいえ、人生経験は豊富といえませんし、わからないことも数多くあり、御相談を受けた上で的確に対応できているかも100%と言い切れないところはあります。

そんな人間だからこそ、お釈迦様の教えに頼っているのです。

自力で道を切り開く強さも大事ではありますが、何か助けを求める勇気も大事にしていただければと思う次第です。

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