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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第6回

2020.04.02

4月に入り新年度は、と始めたいところでしたが、そうもいかない状況が続いております。

本日連絡があり、娘の幼稚園再開も5月のGW明けということです。

当初はしばらく午前保育でという話だったのですが、このような先の見通しがつかない状況では仕方ないかなといったところです。

こちらのお知らせのほうにも記載しましたが、恒例の5月の施餓鬼会もこれまでと同様に実施することはできなさそうです。

不本意ながら、諸々の業者などに連絡し、規模を縮小する旨や最悪の場合中止ということを伝えてあります。

せっかくの日曜開催かつ、余興のほうも良い演奏家の方に都合をつけてもらっていたので残念ではありますが、檀信徒の皆様の健康には替えられません。

ギリギリまで熟慮し、例年よりやや遅くはなりますが、今月中にはお知らせをお送りしますので、詳細につきましては今しばらくお待ちください、中止の場合でも必ず連絡いたします。

何かとネガティブな話の多い時期ではありますが、引き続き法話です。

先月『100日後に死ぬワニ』という漫画がTwitterで連載され話題となっていたそうです。

私も知らなかったのですが、彼岸の中日前日の19日に、地域の浄土宗の青年会のLINEで回ってきて初めて認識しました。

回ってきた内容が「100日目がちょうど彼岸の中日」ということで、さすが坊主の集まりだなと思いつつも、2年前の彼岸の中日に亡くなったお檀家様を思い浮かべ、少し寂しくなった次第です。

彼岸が落ち着いた後、副業のほうのネタになるかなと少し調べてみたのですが、プロモートやマーケティングが云々という内容が目につきました。

色々事情や背景を把握しきれたわけではないですが、個人的には何らかの作品に関して宣伝してセールスをあげようということについては、珍しいことではないのかなとは思います。

いかにも自然発生的な人気ですよと装うのも卑怯だというような気持ちもわかるのですが、何らかの創作物を世に出す以上は、多くの人の目に触れて欲しいというのはもっともなのかなとも思います。

私も先月末から雑学コラム(Instagramの過去画像参照)を受け持っておりますが、それなりに労力を使ったものなので、できれば見て批評して欲しいなという気持ちは当然あります。

面白い面白くないを判断するのは個々人なわけで、そこで気に入ればじっくり読み込めばいいですし、惹かれるものがなければ課題や仕事ではないので、見るのをやめてしまっても別に問題ないでしょう。

このあたりは個人の感性なので、「これを面白くないという奴はろくでもない」などという批判も当然筋違いです。

仏教の代表的な修行方法として「八正道(はっしょうどう)」というものがあります。

その名の通り8つあるわけですが、個々の内容は下記になります。
①正見(しょうけん) 正しいものの見方
②正思(しょうし) 正しい考え方
③正語(しょうご) 正しい言葉
④正業(しょうごう) 正しい行為
⑤正命(しょうみょう) 正しい生活・仕事
⑥正精進(しょうしょうじん) 正しい方向への努力
⑦正念(しょうねん) 正しい思慮・信念
⑧正定(しょうじょう) 正しい精神統一(ここまでの総括)

現代日本人にありがちなことですが、多くの人がやっているからいいというような考え方・感じ方をすることは誰しもあるのではないでしょうか、お恥ずかしい話ですが私にも当然あります。

しかし、世の中全て多数派が正解ということはありません。

しっかりと物事や行為について考え、それが正しいかどうかを見極めていくことは必要なことといえるでしょう。

「Twitterで面白いという意見が多いからこれは面白いんだ」と思い込むことは、感性も思考も停止してしまっています、それでは正見も正思もありません。

近頃は諸々の商品の買い占めも問題となっています。

いまだに品薄のトイレットペーパーがなくなるという話はデマだったそうです。

トイレットペーパーのメーカーも増産しているようですが、これは特需などではなく非常に迷惑な行為のようです。

食料品などと違いトイレットペーパーの使用量はほぼ決まっているので、現在のストックが各家庭で消費されるまで売れ行きが減少するのに、そうした売れない時期が訪れても生産ライン自体は動かさなければならないという状況に陥るそうです。

このデマ自体は先月既に情報は出ていたようですが、まだ買いだめしている姿を目にすることがあります。

このような時期だからこそ、冷静に何が正しいかよく考え・見極めて行動することも必要かと思います。

ここはひとつ、先月の彼岸から引き続き修行の一環を思って落ち着いた気持ちで過ごされては如何でしょうか。

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