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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第46回
2023.08.02
先月末から頭くらいまでは例年ほどの暑さを感じず、自律神経等に不安を覚えた次第ですが、ここ最近はそんな心配は無用とわかるところです。
お盆の13日・14日は多少マシ、といえるような状況でしたが、まさに一年でもっとも暑い時期を明確に示しています。
そうなると心配なのが熱中症、先代の居所についてもちゃんとエアコンが稼働しているかチェックしております。
娘もこの暑さで少々パワーが出ないようで、あまり外出の誘いに乗ってきません。
夏休みの過ごし方については少し考えが必要そうです。
8月は7月に対し落ち着いていると思いきや、旧盆法要に加え、寺報秋号作成等などもあり、うまく合間を縫ってのスケジューリングが必要そうです。
なお、一部の檀家の方にはお話しておりますが、境内正面部分の舗装について計画進行中です。
費用等の面でなかなか折り合いがついておりませんでしたが、めどが立ってきたため、9月の彼岸前には完了できるかと思います。
墓所全体まではなかなか手が回りませんが、今回浮いた石についてはそちらへの転用も考えております。
秋彼岸、十夜放生会にかけて環境整備も進めます、一時的にご不便をおかけしてしまうこともありますが、御容赦ください。
そんな暑い盛りの法話です。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」、こんな時期によくいわれた言葉ではないでしょうか。
この言葉を発したのは臨済宗の僧・快川紹喜です。
辞世の句の一部であり、少々間違って伝わったなどともいわれますが、そのあたりは細かい話になるので置いておきます。
16世紀、戦国時代の人物ですが、この時期は近年の研究だと小氷期だったという説もあります。
そんな時代でも暑いものは暑いので修行の道の心がけでも説いたのかというと、そういうわけではありません。
甲斐武田家の菩提寺であった恵林寺にいた禅師ですが、その滅亡後は国内は混乱状態に陥ります。
そんな中、織田信長の敵対勢力にあった者を匿い、引き渡し要求も拒否し続けていました。
怒った信長は恵林寺を焼き討ちします、そして、焼死する前に発したのがこの言葉だったといわれます。
夏の暑さを我慢しろという意味としてはフィットしていない感がありますが、信念と覚悟を持った言葉であるといえます。
命を賭してでも曲げない信念などというものは私も持ち合わせていませんが、何かを一心に貫くのは重要なことです。
暑さや忙しさに妥協せず日々の務めをこなすなど、一見、当然のように思えてもなかなか大変なことでもあります。
厳しい毎日ではありますが、8月も負けずに頑張っていただければと思います。