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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第39回

2023.01.01

檀信徒の皆様、明けましておめでとうございます、本年もよろしくお願い申し上げます。

これを書いているのはまだ2022年なのですが、年末年始はパソコンを立ち上げる余裕もないので、予約投稿というものです。

こうした機能ひとつとっても便利な世の中になりました。

そもそも、パソコンやホームページ、SNSなど、情報の発信・受信とも私が生まれた頃とは比較にならないレベルです。

私の副業のほうでも仕事のしやすさについては段違いでしょう、日々恩恵にあずかっているといえます。

せっかくなので、当山からの発信も意義のある、楽しめるものにしたいとは考えておりますが、それはそれで難しいのも痛感します。

手軽にできることであっても、それを十分に活かすというのはなかなかうまくいかないものです。

一方で、アナログなものの良さも昨年は再確認しました。

寺報へのリアクションが想定よりよかったこと、これはある程度イメージを持って行ったことではあるのですが、こうした旧来のスタイルも重要であることがわかりました。

何事もバランスといったところでしょうか。

まだまだ住職としては若輩の身、2023年も色々と試行錯誤しつつ寺務に努める所存ですので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 

そんな2023年初回の法話です。

お正月にちなんだものも3回目になります。

皆様もご存じであろう一休さんこと一休宗純禅師のお話です。

昭和のアニメとしても有名な一休禅師は実在の人物であることもよく知られています、禅師ということからわかるように臨済宗の僧侶でした。

そんな禅師が正月に京都の町を練り歩きながら広めた歌があります。

「門松は 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」

意味はわかると思いますが、何もおめでたいお正月にわざわざなんでと思うところでしょう(しかも、髑髏を持ちながらだったとか)。

確かに1つ年を取ればお浄土が少し近くなるのは事実です、それをわざわざ明るい気分のときに言いに来なくてもというのが大半の人の気持ちでしょう。

現代では「空気を読め」などという言葉がありますが、まさにそれ。

実際、一休禅師はアニメのようなかわいげのある様相ではなくかなりの偏屈者だったなどともいわれています。

それはさておき、わざわざこのような言葉を新年に告げて回ったのには意味があります。

人はいずれ死んでしまうのはわかりきったことです。

それを皆が年を重ねる正月に認識することで、1日1日、ひいては一瞬一瞬を大切に悔いなく生きることの大切さを訴えたのです。

しばしば、法要や葬儀の際に、似たようなことをお話させていただくことはありますが、それを常に意識しながら生きるのは難しいですし、ネガティブな気分になるかもしれません。

普段は忘れていてもいいことでしょうが、お参りや法要の際にはぜひ一度頭に思い浮かべ、日々の生活のかけがえのなさを再確認していただければと思います。

とはいえ、少しでも元気で長くこの世に留まって成し遂げたいことや見守りたい人がいるのも当然です。

それが実際のものになるよう、生活習慣などについても良いスタイルを大事にしていただきたく思います。

私も2021年9月以降、運動習慣を続け、食生活もかなり考えております。

その結果、体型の良い方への変化、コンディションの向上が明確です。

大事な1日1日を悔いなく長く過ごすことができるよう、皆様もご自身を大事にしていただければと思う次第です。

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