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【連載】檀家信徒の皆様へ近況報告と法話 第73回
2025.12.01
師走に入りました。
少し前まで近辺の大雨の話をしていたと思えばあっという間に年の瀬です。
皆様どのような1年だったでしょうか。
私としては色々な新しいことへの挑戦もあり、50も近くなっての大きな転換期だったように思います。
一方でヘルニアを発症したりと少し困ったところもありました、老化ともいえます。
12月といえば大掃除シーズンではありますが、立て込み具合や寒さ対策も兼ねて11月の行事前に済ませてしまい、当月は少しだけという形にしております。
近隣寺院で施餓鬼と十夜前の片付けで大掃除に代えるという形を真似たのですが、確かに余裕は出ます。
更にいえば、年2回大掃除クラスのことをすれば当然労力は軽くなりますし、綺麗な状態を保ちやすくなります。
個人的には寺院ならではの良い手法と思っていますので、しばらくこのスタイルでいこうと考えています。
一部、地蔵堂などはどうしても年末になってしまいますが。
また、舗装のほうも年内完了を目指して作業してもらっています。
突発的に作業入ってくれることもあるので当サイトでの告知が間に合わないこともありますが、7割程度は完了していますので、お参りへの影響はあまりないかと思います。
年末年始のお参りの際にぜひ全体をご確認ください、足元はかなり安全になっているはずです。
来年以降はトイレ修繕の話も出ておりますので、利便性も向上していくと思います。
その他気になるところあればお知らせください。
そんな年末の法話です。
12月といえば旧名師走、由来についての話もしばしば耳にする方もいると思います。
有名な説を見ますと「師」とは僧侶のことで、各家での法要のため走り回るほど忙しいというものがあります。
しかし、これは俗説とされており、仏教伝来前から既に「しわす」という言葉は存在していたといいます。
元々「歳果(としは)つ」といわれていたものが変化していき、現在の我々が知る文字が当てられたというようにもいわれているそうです。
実際、12月は忙しいかといわれると先の大掃除前倒しで当山としてはかなり楽になっています。
今までは秋彼岸が終わると10月11月は行事もなく世俗の仕事に勤しみ、12月になって慌てて年末年始の諸事といった感じでした。
その時点から余裕あるうちに片付けのひとつでも済ませておけばよかったのですが、逆にそういう発想に至らず、十夜放生会の復活が良い影響を生んだともいえます。
このように、当たり前になっているとちょっとした発想にも至らないことが多々あります。
変わらぬ日常というのもいいものですが、敢えて別の視点から見てみると発見もあるものです。
近年は当山本堂も以前より整理が進んでいます。
ずっと慣れていた部分を他の寺院と比べることで、端に積んである謎の荷物の違和感にも気づけるわけです。
新年を迎えるにあたりまして、旧来と変わらず元気でお過ごしいただけること、これはもっとも大切なことです。
そのような日常の中にも別視点からの眺めを加えることで何か革新があるかもしれません。
健やかにお過ごしいただきつつも、ぜひ新たな年と共に新たな気づきも見つけていただければと思います。
